アナログのインスタントフィルムカメラ「チェキ」の人気が再燃
2013年のコンパクトデジカメの世界出荷台数が前年比40%減とデジカメ市場はスマートフォンのカメラ機能の向上によりすごい勢いで縮小している。そんな中、コンパクトデジカメの世界シェア第5位の富士フイルムはフィルムカメラの販売台数がデジカメの台数を超えるほどの人気が出ている。そのフィルムカメラとは「 インスタントカメラ チェキ 」だ。
コンパクトデジカメが終焉を迎えようとしている今、とっくにアナログなフィルムカメラは淘汰されるものだと思っていた。結構前の話になるけどフィルムカメラ大手だったポラロイドがインスタントフィルムの生産を中止したりして完全にデジタルに移行している印象を受けた。しかし、チェキは2008年は25万台、2013年は230万、今年2014年の販売計画は300万台としておりデジカメの販売を上回るそうだ。そして3年後には世界で500万台の販売台数を目指しているという。
デジタル写真とは違う魅力のチェキの雰囲気のある発色
そんなマーケットに逆転現象を起こしている インスタントカメラ チェキはどこに魅力があるのだろう?トイカメラのような独特な雰囲気の写真が撮れ、撮影した写真をすぐにプリントされることが若い世代に受けている。日本だけでなくアジア圏でファッションリーダーがSNS上で使用して再び人気に火がついたようだ。
音楽ではネット配信やCDの売上が減少しているのに対し「レコード」の出荷量が増加している。チェキのこともそうだけどデジタルからアナログへの回帰という面白い現象が起きている。デジタルだけでは利便性はあるものの画一的になりすぎてるのかも知れないですね。
iPhoneから、その場でプリントできる「スマホdeチェキ」も登場
また、富士フイルムはスマートフォンで撮影した写真をチェキ用のインスタントフィルムで現像できるプリンター “スマホdeチェキ” も発売している。デジタルに慣れてくると撮った写真を現像、プリントするのはお金がかかるし面倒くさい、という思いが出てくるけど、例えばiPhoneで撮った写真をアプリで選択してすぐにネットで現像プリントしてくれるサービスは簡単で手間いらずで利用したくなります。
実際、ぼくも1台、チェキミニを持っています。フィルムは高いですがInstagram のような写真が撮れるので、画素数勝負みたいな鮮明なデジタル写真とは違った魅力があります。フィルムカメラを知らない10〜20台の女性に人気があるのも頷けますね。