陰陽師より実写化が大変そうな「神々の山嶺」
夢枕獏原作の山岳小説「神々の山嶺」が実写化で映画になることが発表されました。第11回平成10年度柴田錬三郎賞受賞した今作品は登山家、クライマーである羽生丈二がエベレストの南西壁冬期無酸素単独登頂に臨む過程とクライマー兼カメラマンの深町誠がマロリーはエベレストに登頂したのか?という謎を解くストーリーとがうまく重なって展開されていく。
ジョージ・マロリーの謎も追う
アルピニストの命を削る圧倒的な情熱とジョージ・マロリーという実在の登山家がエベレストに世界初の登頂を果たせたのか、現在も謎になっていて小説自体はフィクションであるものの世界でも議論されている謎を追っていくストーリーは読みだすと一気に引き込まれる魅力があります。
また、趣味登山ぐらいの経験しかないのですがヒマラヤをめぐる話やクライミング技術、登山家の思いなど緻密で詳細に描かれていて作者は登山に対して相当の思い入れがあることが判ります。夢枕獏といえば「陰陽師」などのSF?作家という感じもしますが本格山岳小説として「神々の山嶺」はおすすめです。
読めばこの夏、登山がしたくなる!
ジョージ・マロリーはなぜ登るのかという問に対して「そこにエベレストがあるから」と答えた逸話が有名ですね。ぼくは神奈川県の丹沢に登るくらいの趣味登山ですがとてものめり込んで読んだのを覚えています。これを機会にもう一度Kindle版で読み返してみようかな。また低くてもいいから山に登りに行きたくなるんですよね。
主演など俳優さんの発表はまだありませんが、壮大なスケールの映画になりそうで楽しみです。